献立を組む課題で何から先に決めればよいのかという実習の前に立つ問い
紙を前にして最初の一品が決まらない日の戸惑い
献立を組む課題では、紙と鉛筆だけを渡されて、何から書けばよいのか分からずに手が止まりました。作りたい品はいくつも浮かぶのに、それを並べたときの姿がまるで見えてこなかったからだと思います。
はじめのころは、思いついた品をとにかく書き出してから、後で削るという進め方をしていました。ところが削る基準を持っていなかったため、どれも残したくなってしまい、いつまでも決まりません。
同じ課題に取り組む同級生に聞いてみると、それぞれ違う場所から書きはじめていると分かりました。主となる一品から決める人もいれば、季節の材料を先に置いてから広げていく人もいるようでした。
教員に相談したときに返ってきたのは、誰に食べてもらう場面かを先に決めているかという問いでした。食べる人と場面が定まっていなければ、どの品を選んでも良し悪しの判断がつかないと教わりました。
決める順番を変えてみたら形になりはじめた献立
場面を先に置くようにしてみると、品数と重さの見当が自然とつくようになり、迷いが減りました。働いた後に食べてもらう場面であれば、重ねすぎないほうがよいという判断も自分の中で立ちます。
次に決めるようにしたのは、その日の献立の中心に置く一品を何にするかというところに変わりました。中心が決まれば、それを支える品を選ぶ形になるので、残りの枠が驚くほど早く埋まっていきます。
色と食感が偏っていないかどうかを、書き終えてから見直す時間も課題の中に組み込まれています。同じ調理の仕方が続いていないかを確かめると、作る側の段取りが無理のない形へ整っていきます。
調理師専門学校でこの課題が繰り返されるのは、資格の学びが台の上だけで完結しないからでしょう。料理を組み立てる力は、紙の上で何度も考え直しを重ねた時間の中で育っていくものだと感じます。
まとめ
献立を組む課題で最初につまずいてしまうのは、書き出す品が思いつかないからではないと今では思っています。どの順番で決めていけばよいのかという道筋を持っていないために、鉛筆が止まってしまうのだと分かりました。
食べてもらう場面を置き、中心の一品を決め、支える品を並べ、最後に偏りを見直すという順番が助けになります。順番が決まっていれば、途中で迷ったときにもどこへ戻ればよいのかがはっきりするので、行き詰まりにくくなります。
次に白い紙を前にしたときには、何を作るかより先に、誰のどんな時間のための献立なのかを考えてみてください。問いの立て方をひとつ変えるだけで、それまで動かなかった鉛筆が進みはじめることは決して珍しくありません。